2007.07.03 Tuesday
いただけない醤油の話
醤油にも色々種類があり、主に次の5種類があります。
・濃い口醤油
・薄口醤油
・たまり醤油
・再仕込み醤油
・白醤油
それぞれの詳細は割愛しますね。
全国生産の85%を占める濃い口醤油は丸大豆と小麦を原料に
こうじ菌と塩水を加え、じっくり長時間発酵させて(自然発
酵は1〜2年)できるものです。
それを最後に圧搾で絞り出したのが生醤油。通常の商品は瓶
詰めの前に加熱殺菌します。
※熱処理しない方が自然なのですがこれをしないと味が不安
定になるのとカビが生えやすい等のリスクが発生します。
そんな醤油の旨みの正体は、ずばりアミノ酸!
こうじ菌の酵素が元になり、大豆や小麦のタンパク質を分解
して多くのアミノ酸が作られているのです。
【ここから先はマニアックな内容になります】
つまり醤油を作るのには時間とコストがかかるもの。
しかし人間は頭がいいですね〜! 裏技を開発しました!!
★裏技その一
化学的に作り出したアミノ酸液の旨み成分を加えると、少な
い原料で、効率的に醤油ができる。
⇒コスト削減
※今回のニュースはこの一例かな。
★裏技その二
丸大豆の代わりに脱脂加工大豆を使用。これは戦後の大豆不
足の時期に大豆から油を搾り取ったあとの油粕を代用品とし
て使われていたが、そのまま現在に至っている。
⇒コスト削減
※大豆の油脂成分はまろやかな風味や香りを醸す元なのです。
大豆の油の搾り方は圧搾法のため油分が残っていたが、現在は
化学的に抽出されているためほとんど油分は残っていない。
★裏技その三
温醸と称する仕込み庫を用いて、温度を一定にすると発酵を
早めることが可能。それにより3〜6ヶ月で製品ができます。
⇒時間短縮
★裏技その四
できあがった醤油に塩水で薄め増量する。JAS基準で醤油
の定義がありその基準を満たすギリギリのところまで薄めて
製品化している。味も薄くなるので後から甘味料や調味料等
を添加する。
⇒時間の短縮&コスト削減
まあ、人間の頭髪を使うのもこれらの裏技も、同じ裏技には
変わりないのかなと思います。
本来の作り方で時間とコストをかけて頑張って本気で本物の
醤油を作っている人やメーカーを
私は応援したいっ!!!!
なので私は、たとえ値段が高くても本物を買う!!
・2年かけて作った醤油が3ヶ月できてしまう醤油より高いのは当然。
・油カスを使うのと丸大豆を使うのとではコストが全く異なる。
・そのままの醤油と薄めた醤油とが値段競争すること自体おかしな話やん。
そこで理想の醤油の選び方!
・「生」醤油
醤油は酵素・乳酸菌・酵母菌が生きているのです。
通常は瓶詰めの前に火入れしてしまうが「生」はそのまま
菌が生きています。
これは大前提。さらに
・原材料が丸大豆、小麦、食塩(自然海塩)、水だけのもの。
・原材料が国産、無農薬でかつ遺伝子組み換えでないもの。
今回は暑苦しい内容になりました。
暑苦しいついでにもう一言!
私は「国内版フェアトレード」を推奨しております!!!
詳細はまた、別の機会にでも・・・。